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CPAP/睡眠時無呼吸症候群

CPAPとは

睡眠イメージ

CPAP(シーパップ)は、睡眠時無呼吸症候群(SAS)に対する標準的な治療法の一つで、とくに中等症から重症の閉塞性睡眠時無呼吸症候群で広く行われています。 就寝時に鼻に装着したマスクから一定の圧力で空気を送り、睡眠中に狭くなった上気道がふさがらないように支える治療です。

当院では、睡眠時無呼吸症候群の検査から診断、CPAP療法の導入・継続管理まで行っています。 無呼吸低呼吸指数(AHI)が15以上(当院で行う簡易検査では30以上)で日中の眠気などを認めるSASでは、CPAPが標準的治療とされています。

睡眠時無呼吸症候群とは

睡眠時無呼吸症候群とは、眠っている間に呼吸が止まったり浅くなったりする状態をくり返す病気です。 いびき、夜間頻尿、起床時の頭痛、熟睡感がない、日中の強い眠気、集中力の低下などがみられます。 ご本人は眠っている間のことに気づきにくく、ご家族から「いびきが大きい」「息が止まっている」と指摘されて受診されることも少なくありません。 日中の眠気は作業効率の低下や居眠り運転、労働災害の原因にもなり得ます。

睡眠時無呼吸症候群には2つのタイプがあります

睡眠時無呼吸症候群には、大きく分けて「閉塞性睡眠時無呼吸症候群」と「中枢性睡眠時無呼吸症候群」の2つがあります。

閉塞性睡眠時無呼吸症候群(OSAS)

睡眠中にのどの空気の通り道である上気道が狭くなったり塞がったりすることで起こります。 肥満、あごの形、扁桃肥大、舌根沈下などが関係しやすく、強いいびきを伴うことが多いのが特徴です。 SASの中で最も多いタイプで、一般に「睡眠時無呼吸症候群」というと、この閉塞性タイプを指すことが多くなっています。

中枢性睡眠時無呼吸症候群(CSAS)

気道そのものが塞がるのではなく、脳から呼吸を出す指令が一時的に弱くなることで起こるタイプです。 心不全などの基礎疾患と関連してみられることがあり、閉塞性とは原因や治療の考え方が異なります。 中枢性睡眠時無呼吸では、閉塞性のような典型的ないびきが目立たないこともあります。

睡眠時無呼吸症候群は治療すべき病気です

睡眠時無呼吸症候群では、眠っているつもりでも睡眠の質が低下するため、日中の眠気、集中力低下、注意力低下、記憶力の低下、イライラなどが起こることがあります。 これにより、仕事の効率低下、会議中や運転中の居眠り、事故のリスク上昇などにつながります。 お子さまや若年の方では、日中の眠気が目立たなくても、集中しにくい、学習に身が入らない、朝起きにくい、学校生活に支障が出るといった形で現れることもあります。 SASは単なるいびきの問題ではなく、生活の質や安全性にも大きく関わる疾患なのです。

また睡眠時無呼吸症候群では、睡眠中に低酸素状態と覚醒反応が何度もくり返されます。 すると、交感神経が過剰に働きやすくなり、血圧上昇、血管への負担、インスリン抵抗性の悪化などが起こりやすくなります。 そのため、高血圧、糖尿病、肥満、不整脈、心不全、脳卒中などと深く関係します。 とくに生活習慣病をお持ちの方では合併しやすく、放置すると心血管リスクが高まることが知られています。 そのため、単なるいびきの問題と軽く考えず、一度、きちんと検査を受けることが大切です。

睡眠時無呼吸症候群の検査

睡眠時無呼吸症候群が疑われる場合には、問診に加えて、ご自宅で行っていただく、携帯型装置による簡易検査や、より詳しい睡眠ポリグラフ検査(PSG)を行い、睡眠中にどのくらい無呼吸・低呼吸が起きているかを調べます。

診断では、1時間あたりの無呼吸と低呼吸を合わせた回数である無呼吸低呼吸指数(AHI)が重要になります。 PSGでAHIが5以上で、かつ日中の眠気などの症状を伴う場合にSASと診断するとされています。 重症度はAHI5~15が軽症、15~30が中等症、30以上が重症です。

※AHI = (一晩の無呼吸の総回数 + 一晩の低呼吸の総回数) ÷ 総睡眠時間 (時間)

CPAP療法の流れ

CPAPは主に閉塞性睡眠時無呼吸症候群に対して行われる治療で、AHIが15以上で日中の眠気などを認めるSASに対してCPAPが標準的治療とされています。 保険診療上も、一定以上のAHIや症状の存在が導入の目安になります。

まず、日中の眠気、起床時頭痛、夜間頻尿、熟睡感のなさなどの症状について問診を行います。 次に、必要に応じて簡易検査や睡眠ポリグラフ検査を行い、AHIや低酸素の程度を評価します。 その結果をもとに、閉塞性か中枢性か、重症度はどの程度かを判断し、CPAPが適しているかを検討します。

CPAP導入が適していると判断された場合には、機器の使い方、マスクの装着方法、治療の目的、継続のポイントをご説明し、治療を開始します。 開始後も、使い心地や装着時間、症状の改善、機器のデータを確認しながら調整を行います。

CPAPは導入して終わりではなく、無理なく続けられるよう定期的にフォローすることが大切になります。

当院では睡眠時無呼吸症候群を、患者さまの生活の質、仕事や学業のパフォーマンス、そして生活習慣病や心血管リスクにも関わる全身の病気として捉えています。 CPAP療法が必要な方には、安心して治療を始め、無理なく継続できるよう丁寧にサポートいたします。 肥満の是正も効果的なのでメディカルダイエットのページもご参照ください。 いびきや眠気が気になる方、ご家族にいびきや呼吸の停止を指摘された方は、どうぞお気軽にご相談ください。